今回の消印はオークションで入手しました収集家の遺品と思われるキロボックスからの物です。動植物国宝図案切手で最初のコイル切手の「観音菩薩像10円」、発行されたのが昭和34年1月20日ですが2年後の昭和36年4月25日にソメイヨシノ10円コイルが発行されたため、1年と4か月程の販売期間になります。発行枚数は152万枚になりますが、このコイル切手の使用済み評価がかなりの高額で未使用品とほぼ同じです。昭和36年に発行されたオシドリ5円コイルの発行枚数は90万枚で使用済みの評価が10分の1なのと比較しても使用済みの収集が難しい切手です。
販売期間が短いという理由もありますが、当時の切手自動販売機は昭和34年から38年にかけて約70台が主要都市の郵便局へ設置されており入手が困難だったと思われます。またこの切手自動販売機は10円で1枚ずつ販売するもので単辺以上の物は窓口販売されていた局(東京中央局・名古屋中央局・京都中央局・大阪中央局などの郵趣窓口)でしか入手できないため、ペア以上の使用済みはさらに稀少な物になります。今回の消印は5連ですので窓口で入手され使用されたものと推測されます、昭和36年7月の麻布局印ですが実逓かどうかは判断できません。