前回は切手趣味週間への昭和34年唐草和文機械印を紹介しましたが、今回も封書額面切手の唐草和文機械印です。
台切手は国定公園大沼で発行は昭和9月15日、消印は東京中央局の昭和36年11月26日です。前回の千葉局と異なるのは消印が東京中央局であることです。下記の書状用自動押印機配備の経緯を見ますと、昭和36年5月頃に試作機が同局へ配備されていますので、封書額面の記念切手でも押印された可能性があるということです。一例として、花切手の昭和37年東京中央局の唐草和文機械印を記載しました。
ただし、東京中央局でも大量の封書全てに押印できる訳もなく、試作機として一部の封書に押印されていたようで消印としては稀少になります。
(書状用自動押印機配備の経緯)
・昭和36年12月頃=郵政省と日本電気の間で書状郵便物への機械引受押印機開発の研究が開始
・昭和36年5月頃=N1型試作機が東京中央局へ配備
・昭和38年3月頃=N1型試作機が全国主要21局へ22台を配備(日本橋局や岡山局など、配備局は不明)
・昭和39年3月頃=N2型試作機1台が東京中央羽田空港局(TOKYO INT)へ配備され、到着印として欧文活字を組み込んで使用(航空書状がサイズは整っているため)
・昭和39年3月=N3型機が東京中央局へ配備され実用化(しかし操作できる職員が1人だったため常時使用されず郵便物が多い時のみ使用)
・昭和40年=N4型機が正式採用され、東京中央局、豊島局、大阪中央局、京都中央局へ各1台配備(詳しい配備日時は不明)
・昭和41年=N4型機が東京、大阪方面の22局に28台配備(局名は不明)
・昭和42年=N4型改良機が全国各地の局へ64台配備

