五重塔航空切手は国内航空便用に発行されましたが、発行後すぐに国内航空便が廃止されたために本来の目的ではなく、主に動植物国宝図案切手同様に使用されました。今回の円位30円ですが1961年10月1日の郵便料金改正に伴い速達料金が30円になり、直後は平等院30円が主に使用され1962年頃からはこの円位30円が多用されました。1962年6月に円覚寺舎利殿30円が発行されましたが円位30円が優先して消費使用されたために、円覚寺舎利殿は1963年に入ってから使用されるようになりました。従って、円覚寺舎利殿の1962年の初期使用印が少ないのです。五重塔航空切手は動植物国宝切手との関係が非常に強い切手でもあります。今回の消印はヒョウゴ姫路和泉町局印です。
(局の変遷)
・1949年2月16日~1953年4月30日=姫路本町郵便局
・1953年5月1日~1966年3月31日=姫路和泉町郵便局
・1966年4月1日~=姫路元塩郵便局