今回の消印は戦前の絵入年賀印です。明治維新後、1871年には郵便制度が確立、1873年に二つ折りの郵便はがきが1875年には単面の官製はがきが発行され、年始のあいさつを簡潔に安価で書き送れるということで年賀状ハガキを送る習慣が急速に広まり、ポスト投函でのハガキ発送が可能となった明治の後半では年賀状は4億枚を突破しました。
その後、関東大震災や大正天皇崩御で年賀取扱が中止されたものの、私製ハガキの取扱量も増えたため、昭和11年に年賀切手の発行が始まりましたが時勢の悪化により昭和13年で発行は中止となりました。同時に使用されたのが絵入年賀印ですが、機械印にも標語部が絵入でした。
1937年の愛国切手に押印されているのは昭和13年の水仙です。
「櫛型印絵入図案名」
・昭和11年(波と舞鶴)
・昭和12年(若松と瑞雲)
・昭和13年(水仙)
「機械印絵入図案名」
・昭和11年(松くい鶴)
・昭和12年(しめ飾り)
・昭和13年(鏡餅)
