今回も前回同様に直近で見たキロボクスから出てきた消印ですが、前回と同じ新キク15円に消印です。消印は昭和44年12月11日の「東淀川局」の和文機械印ですが、この局では日立式和文機械印が使用されており昭和44年12月2日まで使用されていました。その同じ月の9日後の日立式ではない通常の和文機械印です。消印に稀少性はありませんが、事実として通常の和文機械印が使用されていたのがわかります。日立式和文機械印に多く見受けられる横のズレや1の数字のセリフがありません。
(日立式機械印とは)
日立式機械印は郵政省の郵便業務の自動化推進の中で、郵便物の局内処理業務での自動選別・自動取揃押印機などの業務自動化の中で生まれた消印です。郵便自動化は日電、日立、東芝の3社の自由競争に基づく委託研究で進められたようです。昭和41年7月に大宮局に実験室が設置され、昭和42年9月に日立製H-1型書状押印機の昨日実験が行われました。過去の趣味誌の情報をまとめると下記のように日立式機械印が使用されたようです。日立式の「日立」はメーカー名です。
標語無し | 標語有り | ||
戦後型 | 24時間型 | 24時間型 | |
大宮局 | 昭和42年9月22日~25日、11月1日、昭和43年2月22日~27日、11月21日~30日 | ||
本郷局 | 昭和42年11月22日~12月16日 | 昭和43年1月18日~6月6日 | 昭和43年6月18日~8月27日 |
浦和局 | 昭和42年12月13日~12月19日 | 昭和42年12月29日~昭和43年5月16日 | 昭和43年6月13日~昭和44年11月14日 |
千葉局 | 昭和42年12月23日~昭和43年3月14日 | 昭和43年1月11日~7月1日 | 昭和43年6月21日~昭和44年12月2日 |
東淀川局 | 昭和42年12月15日~12月26日 | 昭和43年1月5日~6月4日 | 昭和43年6月21日~昭和44年12月2日 |
尼崎局 | 昭和42年12月16日~12月29日 | 昭和43年1月19日~4月21日 | 昭和43年6月26日~昭和44年11月25日 |