円覚寺舎利殿30円は速達料金加貼り用として発行された切手になります。速達料金が30円だったのは昭和36年6月から昭和41年6月までで、この切手の前は平等院鳳凰堂30円が代用されていました。唐草和文機械印は昭和41年に普通局へN型という書状用の押印機が導入されるまでは、主にハガキにしか存在しませんでした。また、この時代では速達郵便を機械処理しなかったため、速達郵便用の切手の機械印は非常に少ないのです。平等院鳳凰堂の機械印が高額な金額で取引されるのはそれが理由ですが、この円覚寺舎利殿でも同じことが言えます。消印は昭和40年の東灘局印、ハガキ速達用での使用と推測されます。
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